小学校の選択肢といい点気になる点
日本人学校、ローカル、インター校。先日はかかるお金の比較をしましたが、今回は私の考えるそれぞれのいい所気になる所を書きます。
お金の記事はこちら
安心の日本人学校
日本人学校はやはり親として安心感があります。自分が育ってきたのと同じような教育を受けるという意味で。日本の文化に触れられるというのも海外ではメリットです。
それから施設面でも文句はありません。言語はさておき学費と施設の充実度のみを考慮すると一番お得感が高い選択肢です。
日本人学校に通うデメリットを挙げるとすれば、世界が狭くなるのではないか、というところ。
それから、せっかく民族多様性の高いシンガポールにいるのだから、みんな違って当たり前という環境で育ってほしいなあとも思います。
その点はインターやローカル校が魅力的です(以前とりあげたインド系インターなどは多様性はそんなになさそうですが)。
外国を飛び回るならインター?
インター校は施設面は完璧(でないと困る)。教育は正直よく知りませんが日本人学校同様のびのびしているイメージ。
IBなど世界中どこへ行っても同じカリキュラムの学校があるという点では今後どこの国へ行っても学校探しが楽そうです。
ただ学費が高すぎる。長期休みも長い気がするし、休み中は別料金でサマースクール?本当にこれだけ払う価値があるのか???
国公立一筋でここまできた我々にはイマイチ良さがわからないので踏み切れる気がしません…
施設面が気になるローカル
ローカル校は比較的学費が安いのですが、施設面や競争の激しさが気になるところです。
我が家は外国人でも入れそうな(=シンガポール人には人気のない)ローカル校2つ見学しました。両校ともグラウンドはなく狭い中庭と鍵がついていて自由に入れないミニサッカー場だけ。
休み時間は一体どこで遊ぶんだろう?と思ってしまいました。まあ、これが当たり前だったらそれはそれで楽しみを見つけて遊ぶんだろうな、とも思いますが。
それからプールもありませんでした。2年生か3年生に外の公共のプールへ授業で行くとのこと。
ただ、うちの近所の人気校にはスイミングプールがあるので、学校ごとに施設の充実度は違うようです。学費同じなのに…
大器晩成型に不利なシンガポールの教育システム
シンガポールでは小学校6年生でPSLEと呼ばれる統一テストがあり、テストの結果でその後の教育パスが分かれます。
以前は小学校卒業時に大学に入れるかどうかまで決まってしまったそうです。
これにはびっくり。現在は少し緩和されているようで、中学校で敗者復活が可能な仕組みになっています。
ふ、複雑…
我が家の理解では、シンガポールの教育システムは早期に優秀な人材を見つけ教育資源をエリート層に当てるという考えに基づいて作られています。
小国シンガポールが急速に発展するためには欠かせないシステムだったのでしょう。
落ちこぼれを作らないことに重点を置く日本の教育とは考え方が逆で、小学校はのびのび大器晩成で、という思いの強い方にはローカル校は向かないかもしれません。
ただ子供本人が親の心配をよそにのびのびしている性格なら問題ないでしょう(笑)得てして大器晩成型ってそういう子のような気も。
話は戻りますがそういうわけで、ローカル校は親も必死です。というか、むしろ親が必死です。
子供を落ちこぼれにする訳にはいかないと、熱心なシンガポーリアンの親達は幼稚園の頃から学習塾に通わせたりPSLEのスコアで小学校を選んだりします。
PSLEの成績の良い学校には入学申し込みが殺到するので、親が学校で40時間のボランティア活動をして優先的に入れるように頑張ったり、それでも入れない超人気校もある、というとんでもないことになっています。
学校側に宿題をたくさん出すように要求する親も珍しくありません。
現在30代のローカルの同僚達は口を揃えて、小学校はストレスフルだった、と言います。
PSLEが子供達のストレスの原因にになっているのは政府もわかっていて仕組みの変更も予定されていますが、個人的にはそもそもローカル校ならシンガポール人に人気のない学校のほうがのびのびできていいんじゃないの?と思っています。
知人が言っていましたが、ローカルに人気のない学校はその分外国人がたくさん入るのである意味インターナショナルスクールみたいとのことです(笑)
ローカル校の朝は早い
というか早すぎる。毎朝7:30には国旗掲揚が始まります。
もともとシンガポールは時間設定が早すぎるので日の出は一年を通して7:00頃。ということは子供達は暗いうちから起きて朝ご飯を食べ、日が昇る前には家を出ているという。
これはやだな・・・
この朝の早さはシンガポールの学校が二部制だったことの名残と思われます。
今では二部制を採用している学校は数えるほどですが以前は一般的で、一年生は午後、二年生は午前というように学年によって午前、午後に分けて同じ教室を2つの学年が使用していたそうです。
教室もそうですが先生も二学年受け持っていたとのこと。シンガポールの先生は大変だったんですね!
ローカルの同僚も同じ意見でしたが、もう二部生やってないところ多いんだから時間見直せばいいのに!
先生が鞭を持っている
シンガポールに来て同僚から聞いてびっくりしたことの一つが鞭です。
シンガポールでは学校の先生が鞭を持っています。
私の同僚は軒並み「子供の頃先生に鞭で叩かれたことがある」とのこと(笑)。なにをやらかしたかはあまり覚えていないそうですが。
そして先生だけでなく親も持っていたそうな。
「日本は鞭無いの?」と逆に聞かれます。
あるか!お尻ペンペンだ!
昔はすぐ鞭で叩かれたそうですが今ではだいぶ稀になったようで、見学に行った小学校では相当悪いことを何度もした場合のみ校長先生がやる、と言っていました。
ローカル校だけが持つメリット
なんだかローカル校の気になる点ばかりあげてしまいましたが個人的にはインターと日本人学校に共通する懸念点が2つあります。
一つは生徒の転校が多い点。
やはり駐在員の家族がメインとなるのでシンガポールにいる期間は数年、小学校を入学から卒業まで通している児童は何割いるのでしょうか。
せっかく仲のいい友達ができてもすぐお別れになる確率がかなり高そうです。
ローカル校は朝が早く終わるのも早く、学童もローカル校の時間に合わせてスケジュールされています。
学童のバスの送迎時間と日本人学校やインター校の終了時間が合わないので学童に入ることが難しくなります。